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三原淳雄はキャピタルパートナーズ証券の顧問を務めています。
 

2010年10月01日
三原 淳雄

喧嘩は覚悟と度胸だ。
 

 「小さな正論」や「小さな正義」が大きく取り上げられ、それをまたマスコミが増幅すると、しばしば大義が忘れられ「地獄への道は小さな正義の石で敷き詰められ」いわゆる合成の誤謬という飛んでもない結果となる。 
 
 いま政府の中枢にいる連中は「戦争より平和」「不平等より平等」「不公平より公平」「暴力より話し合い」なんて教育を受けてきたせいか、大義のために戦うという姿勢が全く見えないのは、これは国民にとっては大ごとである。 
 喧嘩のやり方も知らずにヤクザ大国に啖呵を切り、それなりの覚悟で漁船の捕まえたのかと思ったら、領海内だから粛々と国内法で対応するはずが、何だか腰砕けで脅しに脅されて、いともあっさり放り出してしまった。しかも怪しからんのは誰の責任で結着をつけたか判らない。 
 
 喧嘩を売る時には相手の出方を事前に調べて、落とし前をどこでつけるかぐらいは前もって持っておかないと、勝てる喧嘩も負けてしまう。しかも相手は何といってもあの喧嘩なれした中国である。 
「敵を知って己を知れば、百戦危うからず」の語源の国だ。 
 しかも一方で「面従腹背」「朝礼暮改」「朝三暮四」何でもありだし、一方で「李下に冠を整さず 瓜田に履を納れず」と恰好のいいことをいう。 
 
 しかし今回の尖閣列島の件は「瓜田に堂々と大きな土足を入れて来た」みたいなもの。言っていることとやっていることが違うだろう。日本が何を言っても、蛙の面に小便で、あの外交部のオバチャンの面魂だけで、わが前原お兄ちゃん外相などひとたまりもなく撃退されそうな迫力である。 
 
 喧嘩は売る方も買う方も双方怖いもの。どちらが勝つかはその恐怖心に耐え、相手を威圧してこそ勝つのである。要は度胸と覚悟である。 
 今回は残念ながら「覚悟」がないまま恰好だけつけたから、あっさりやられてしまった。あのレスラーのお父さんに菅総理以下「気合だ、気合だ」と根性を叩き直して貰うしかないか。話し合いなど通用する相手ではないぞ。 
 
 戦後教育の失敗は喧嘩の仕方を教えてこなかったことだろう。先生が悪ガキを殴ったら、先生が首になるなんておかしなことをやっているからこんなことになる。全員でなくてもいいから、喧嘩なれした度胸のある正義感の強い子を育てなければ日本は危うくなりそうだ。 
 
 今年の猛暑は流石にこたえた。 
 もともと病気に無縁だったためか早期警戒を怠り、このところ高熱を発して10日ほど臥せているので、文章も何だか切れが悪い。 
 そろそろ熱も引いてきたが、用心してもうしばらくおとなしくしておこう。 
 まず自分に気合が足りなかった。反省しきりである。