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キャピタル・パートナーズ証券
三原淳雄はキャピタルパートナーズ証券の顧問を務めています。
 

2010年05月28日
三原 淳雄

「ハトる」とは
 

 平気で前言を翻したり、約束を守らなかったり、知らなかったと逃げ口上を使うと、子供たちの間で「お前、鳩るな」と言われるとか。「ハトる」とは言い得て妙で大人としては言葉もない。こんな大人の姿を見せられて、この子たちはどんな子に育つのだろう。公約をマニフェストと言い変えてキャッチフレーズ化し、あれは公約ではないと言っているのだから、次のマニフェストは「ホラフェスト」とでも名付けるべきだろう。 
 忘れっぽいのが世の常だが、どれだけ平気で嘘をつかれてきたか、もう忘れたのだろうか。 
 
 「嘘をつくな」「言い訳するな」「約束は守れ」と子供たちを叱ってみても、この基本の3つの言葉を次々と破る政治家たちが臆面もなくテレビに出てくるのだから、テレビにでるに嘘をついてもいいと考える子供が増えてくるだろう。 
 日本の古来から大事な言葉「みずほ」もずい分怪しくなってきた。 
 そんな名前の銀行や政治家は、もともと日本は何故「みずほの国」と呼ばれたかに思いを馳せて欲しいものだ。 
 つまらぬ言葉狩りや呼び方に拘っているうちに、日本語そのものが軽くなってしまったのではないだろうか。 
 
 「MY WORD IS BOND」と言われるように、本来言葉は重いものであり、大事に使わなければそれこそ大ごとになるのだが、前の総理は漢字の読み違いの責任を追求されたのに対し、もっと言葉の軽い現総理は何を考えて椅子に座り続けているのだろうか、頭の中を覗いてみたい。あの図太い神経があれば自分ももっと違う生き方も出来たのにと、いまさらながら不器用な自分の越し方を眺め直しているところである。

信じることの難しさ

 ここまでは偉そうにご託を並べてきたが、人を信じることの難しさを改めて感じている。裏切るより裏切られる方がまだましとは思うものの、善意で応援しても必ずしもそうはならないことも多い。 
 
 何を言っているのかお判りになる方ならお判りだろうから伏せているが、自分の子供みたいな年齢だが、頭脳明晰でやる気もあると感じていた某氏を、もっと大きな人物になって欲しいと、彼の応援団に名を連ねたのだが、目の届かないところで当局の怒りを買う結果で終りそうになったことは、まことに残念である。本人は勉強熱心だし実際良く働く。 
 
 しかし頭が良すぎるのも考えもので、次々と頭が回り過ぎて結果としえ暴走し、自爆に近い事態に陥ってしまった。 
 あの才能をもっと他に生かせなかったのかと、いまだに自分の至らなさを感じているが、一方で彼のような大きな容量の人間にとって、この国は息苦しいのも事実だろう。 
 目立つと碌なことにならないのがこの国のは困ったところである。今回は歯に衣を着せた話でうやむやに終わってしまうが眼光紙背に徹していただけば幸甚である。