恒例のフォーブス誌による世界の富豪リストが発表された。
今回の一位はこれまで14年間一位を続けてきたマイクロソフトのビル ゲイツ会長が初めて首位の座をメキシコのカルロス スリム氏に譲り2位、そして2位だったあのウォーレン バフェット氏が3位になった。世界で十桁(10億ドル)以上のお金持ちは1011人。前年の793人から大幅に増えている。世界中が一昨年のリーマンショックの後遺症でガタガタになったなかで、富豪の数が増えているのは興味深いことだ。
あのウォーレン バフェット氏がいみじくも喝破しているように、彼らは世界中が混乱に陥っている過去2年間に、これは黄金の雨だとバケツを持ち出し、チャンスを掬ったのである。逆張りで大きな出資をした成果である。 その結果ビル ゲイツ会長は一年前に較べて130億ドル、バフェット氏は100億ドルも資産を増やしている。
昨年の経済危機で世界中の荒んだ市場のなかで、これら多くの富豪たちはその荒野を豊かな金脈に変えているのが今回のリストの特長だろう。ちなみに日本ではユニクロの柳井社長が89位(残念だが兆円には届いていない)で日本ではトップ。
十数年前に西武の堤義明社長が世界一となって以来、日本の富豪の数も減ったしランクも下がる一方という姿は淋しいものがある。
躍進する社会主義国
もちろん生まれながら金持ち願望が生きがいの中国勢の躍進は目ざましいものがある。 今回は遂にその数89人とアメリカに次いで富豪の多い国に躍進してきた。
20年前にはその殆どの人たちは人民服に身を包み、さらにその数年前には毛語録を振りかざしていたのに、流石「面従腹背」という言葉の語源の国だけあって、放し飼いになった途端に、たった20年で一気に階段を駆け登ってきた。鳩山さんや小沢さんも中国がお好きなようだから、いまこそ出掛けていって「格差是正」とか「友愛」とかを叫んできたらどうだ。叫ぶ国を間違えているのではないか。韓国やトルコも富豪の数が一年で倍に増えているのだから、ついでにそちらも回ってくるといい。
十桁とは十億ドルだから約900億円、トップの富豪たちの資産は兆の単位なのだから、小さな国で格差是正なんて叫んでいる場合ではない。
なかでもビル ゲイツ、ウォーレン バフェット氏は巨大なこの資産を何れ寄付するのだから、子育て支援の財源探しに苦しんでいる国としては、二人に寄付でもお願いにしてみてはどうだ。もちろんその前に自分の不動産や持株は寄付しておかなければ、話も聞いてくれないだろう。まず範を示してお願いしてみるといい。
当然相手にされないだろうから、次に考えるべきことは日本にも志の高い富豪を生み出す政策を考え実行してみては如何だろう。
日本に本当の富豪なんて、全くいないことに改めて気付くだろう。そこにいるのは単なる小金持ちばかりで篤志家などと呼べるのは、自分の政治家の息子に子分にくれてやれと巨費を投じたあのお母さんぐらいではないか。
自分の親みたいな母親が多くなれば、企業や組合にたからずとも、立派な政治家が出てくることを示すいいチャンスである。そのためにはまず自分が立派な政治家になって、これから子育て支援で育ってくる子供たちのモデルになるように努めれば、夢がないなんてほざいている子供たちも、再び「末は博士か大臣か」と夢を持てるようになるだろう。
日本は世界で最も成功した社会主義国らしいと言われているが、いまも社会主義を公然と唱えている中国やロシアはどんな社会主義なのかも研究してみては如何だろう。
日本にも富豪が欲しい・
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