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プロフィール
三原淳雄
 

2009年03月27日
三原 淳雄

ハゲタカの先を行く
 

 日本は何とも大した国である。もちろん優れているからと言う訳ではなく、精一杯の皮肉を込めての話だが、だって国の財政を預かっている財務省の大臣・副大臣の二人が一ヶ月足らずで二人も辞任したのに、それを傍目に株は上がっているし(だから上がったのかも)怒りの声もかすかに聞こえる程度。その辞任も天下国家の議論の末の意見の相違というのなら潔いのだが、酔っ払ったり私利私欲の果ての訳の分からぬ株取引というのだから、他の国なら株式市場も混乱をきたしただろうに、誰も気にしていないのは大した国ではないか。つまり誰が大臣や副大臣でも国はちゃんと回るという意味では、世界に誇ってもいいだのだろう。 
 いま官僚バッシングが盛んだが、大臣などいなくても国が回っているのは官僚が優秀だからという見方も出来る。 
 政治がだらしないのはいまに始まったわけではないが、もしここで官僚が堕落し汚職が当たり前という国になれば、これは本当に大変だろう。「いい官僚」「悪い官僚」と分別して考える配慮も必要ではなかろうか。 
 国民が真剣に政治を考えているわけでもなさそうだから、大臣は他省から志の高い官僚を持ってきてやってもらう方が効率的かも知れない。個人的にもすばらしい官僚やもと官僚を大勢知っているが、うまく活かせてないのは大臣の椅子が劣化しているからである。 
 バカ大臣、副大臣はもういらない運動でも始めていこう。 
 さて、本題だがかねがね不思議に思っていたのだが修羅場につきものの「ハゲタカ」の姿が、今回の金融危機ではさっぱり見えなかったことである。 
 戦場や殺し合いの修羅場には必ずハゲタカが現れるのは映画などでよく出て来るが、金融危機や大不況も言ってみれば修羅場みたいなもの。不良債権が戦場の残り物だとすればその後始末にハゲタカが必ず出て来る。日本でもバブルの整理にはハゲタカが大挙して出て来たのは記憶に新しい。 
 そしてゴルフ場や不動産、銀行まで買い捲ったおかげで後始末がスムースに進んだのだが、そのハゲタカがやっとウォール街に出て来る気配が見えてきた。 
 痛みに痛んだサブプライムがらみの不良金融商品を片付けるべく、ガイトナー財務長官以下苦労をしているが、その第一案が2月に示された時には全く誰も気にもせず、むしろ事態の認識が不足していると冷笑され、株は大きく下げるという結果となった。 
 そこで次なるプランがこのほど出て来たのだが、これはハゲタカにとって大いに魅力的なものになる可能性が高い。 
 そこをキッカケに株が大きく上げているのもハゲタカが舞い始める兆しを察したからだろう。事実ハゲタカ候補として出て来ている名前も、ピムコはじめ凄い連中が取り沙汰されているので、本当に彼らが出てくれば泥沼化している金融市場の整理が一気に進む可能性も高い。もちろんことはそう簡単でもなかろう。まだ山谷あるだろうがことが進み始めたのは確か、恐怖に怯えている場合ではなくなりつつあるようだ。恐怖は無知から起きるのだから、ここはしっかり目を見開いてハゲタカがどう動くか、ハゲタカの上前をどうはねるかぐらいの心構えで臨むと、ひょっとしたら人生最大のチャンスになるだろう。