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プロフィール
三原淳雄
 

2008年07月31日
三原 淳雄

夢と希望とサムマネー
 

 人生に必要なものは「夢と希望とサムマネー」とはかの名優チャップリンの言葉であるが、いまの日本を彼が見たら何と言うだろう。 
 サムマネーどころか世界有数の資産があるのに、代わって夢も希望も無くした哀れな国としか見えないだろう。 
 島国のためか比較する対象が隣り近所だけ。加えてマスコミは言葉狩りに精を出し、異常な奴まで格差の犠牲者として煽るから、夢と希望が無いのは他人のせいと、文字通り「気違いに刃物」がまかり通る。精神に異常がある人間が急に増えたわけではあるまい。 
 「気違いと間違い」はどこにでもある。「気違いに刃物ほど危ないものはないし、昔はきちんと教えていたものだが、言葉狩りのせいで家庭でも学校でも職場でも、誰も教えなくなってしまった。だから気違いが勘違いして世の中逆恨みするのである。 
「誰でもよかった」とばかりに殺された人たちの方が、むしろ本当の意味で社会の犠牲なのではないか。誰もが本音で語らなくなった。教えなくなった。先生もだらしない格好をして教えているのも、先生も生徒も皆平等、友達だなんて刷り込まれたからだろう。 
 そんなデレーとした先生を見て、いい子が育つはずもあるまい。夢と希望に溢れた人間はカネなどなくても顔を見れば判る。 
 そんな立派な子が理不尽に殺されたりするから、折角の夢と希望も消えるのだろう。 
 国も酷いもんだ。今年の経済財政白書で「企業も家計もリスクを取れ、そして日本の成長のために頑張れ」と高らかに呼びかけたのに、これこそ文字通り風呂屋の看板で「ゆー(湯)」ばかりで実がない。 
 リスクは本来リターンとセットの言葉であり、リスクを取ったらリターンの機会を与えるのが筋だろう。 
 ところが家計が成長を目指す企業を応援するべく投資をして、首尾よく成長したとしても待っているのは苛酷な証券税金である。 
 リスクは取れ、リターンにはペナルティだぞでは、国民は一体どうすりゃいいんだ。 
 それこそそこには夢も希望もありゃしない。投資家なら来年からの証券税制を調べてみては如何だろう。それこそ株も投信も買いたくなくなるだろうし、増やせば税金で苛められるのだから、増えないところにおカネを置いてインフレに耐えるしかないのが判るはずである。 
 法人税も世界一高いまま。これで企業はリスクを取りますか。夢も希望も持てない国になってしまい、カネだけは凍りついたまま冷凍庫に一杯あるという、歴史を探してもこんな不思議な国は見つかるまい。資産大国なのに国民が不幸だなんて、それこそどこか狂っているのではないだろうか。石原都知事がその昔書いて裕次郎が主演した「狂った果実」の時代の方が、まだ貧しかったけど夢があったような気がする。 
 そろそろ皆んなで正気に戻ろうではないか。 
 それには昔からの言い伝えを思い出すことだ。 
 皆んな仲良くなんて飛んでもない。前述の気違いに加えて、「家を出たら7人の敵がいると思え」とか「八方美人になるな」とか、人生にとって有意義な教えが沢山ある。 
 まず言葉狩りを疑ってみるのも一法だろう。人生はもともと不公平なものなのである。 
 恵まれた人生と思うなら恵まれない人に何か出来ないかとまず考えてみるのが人の道。人間らしい人が増えてくれば切れる人間も減るはずである。