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プロフィール
三原淳雄
 

2008年02月27日
三原 淳雄

KY(危機予知能力)欠如世相
 

 どんな大きな飛行機でも乱気流に巻き込まれれば上下に大きく揺れる。何せ空気という目に見えないものを頼りに飛んでいるのだから、心許ないと言えばこれほど心許ないものはない。その乱気流をいまのレーダーは予知出来るのだから、何とも物凄い世の中になったものだ。「これから揺れますので早目に席にお戻り下さい」というアナウンスをよく機内では耳にするが、市場でもそんなアナウンスがあれば本当に助かるのだがと思うのは私だけではあるまい。 
 「前方にサブプライムという暗雲が立ち込めています。その後にはモノラインという入道雲も予想されます。ベルトをしっかり締めて下さい」と誰かが言ってくれるといいのだが、そこが市場の微妙なところで上げ相場でそんなことを言っても、なかなか耳には届かない。なかには他の乗客の席が揺れても俺は大丈夫。だからシートベルトなどいらないと逆に叱言を言う輩もいるから始末におえない。下がらずに逆に上がったりすれば、それこそ「お前のせいで損をした」と恨まれるのがオチだろう。 
 いま流行りの「KY」とは「空気を読む」という意味らしいが、なかには同じKYでも「空気を読まない」場合もある。 
 今回サイパンでロス市警に捕まった三浦某などは後者のKYだろう。「空気を読めない」から、ノコノコ敵地に出掛けて捕まってしまう。 
 KYは何も新しい言葉ではなく、建設業界ではかなり昔から「今日もKYでいこう」と朝礼などで気合を入れているとか。 
 この場合のKYとは「危険余知」という意味であり、リスクを忘れずに予知機能を高め、無事故で仕事をしましょうということらしい。日本では無罪になったとしても、あの執念深いアメリカが、自分のお膝元で行われた犯罪らしい出来事をそうそう簡単に諦めると思うところがKYの欠如ではないか。 
 このごろ「ディスカバリー チャンネル」で「コールドファイル」という番組を時々やっているが、これは迷宮入りした事件をこつこつ掘り起こし解決するというポリスストーリィ。日本では時効が成立していてもアメリカでは州によっては時効など無い。 
 TVなどもこうした国情の違いや背景を報じて欲しいものだ。 
 国によって事情は異なるのは当たり前であり、麻薬を持っているだけで死刑になる国も多い。あの大女優のバカ息子など外国だったらもうこの世にいないのではないか。 
 今回の三浦某のケースは投資家にも言えるだろう。つまりKY、危険予知能力である。そう言えば昔は「場の空気を読む」という言葉もよく聞いた覚えがある。 
 世の中にはKYを生まれつき備えた天才がいて、立花証券の石井会長のように「桐一葉 落ちて天下の 秋を知る」と予言し、その後のスターリン暴落に警鐘を鳴らしたことで知られている達人がいた。 
 こんどのサブプライム問題を見ていると、危ないと何となく思いつつも「俺は大丈夫そんなの関係ない」と、どこか横並び意識というか「赤信号みんなで渡れば怖くない」と、ビートたけしばりののりでいった感も強い。 
 それにしてもこのごろは「後で気がつく罫線屋」みたいな騒ぎの何と多いことか。 
 「勝って兜の緒を締める」ことの難しさが改めて身に沁みる。