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プロフィール
三原淳雄
 

2008年02月18日
三原 淳雄

面従腹背でいいのか
 

 若い人は知らないかもしれないが「面従腹背」とは表面では言うことを聞いている振りをして、腹のなかではそんなことを知るかと考えているという意味だが、成田や羽田など空港運営会社への外資規制案を見ていると、まるでこの言葉通りで呆れてしまった。 
 首相の言葉、それもダボスの国際会議で堂々と世界へ発信した言葉にもかかわらず、閣僚会議にも出席していたはずの国交大臣がいとも簡単に首相の言葉を引っくり返すのだから、最近ひどいことになっているらしい小学校のホームルーム並みの内閣になっているようだ。 
 ダボスで福田首相は「私は経済成長戦略を具体化し実行していきます。そのために対日投資、貿易手続き、金融資本市場の改革などの市場開放努力を一層進め、日本を世界とともに成長する国としていきます。」と啖呵を切って帰ってきた途端に、冬柴国交大臣が既に外資が株主となっている日本空港ビルなど空港運用会社への外資規制案をしれっと提出したのだから、これぞ将に面従腹背の典型的な例である。 
 空港運用会社の株主が外資になったとしても、滑走路や管制は国の直轄であり、併設するテナントビルの運用は民間によって行われている。その空港ビルを買われているだけの話で国の安全保障に係るような話ではない。流石に渡辺金融大臣や太田弘子大臣などは反対を唱えたのだが、今度は町村官房長官がこれら大臣を黙ってろと一喝したのもおかしな話である。誰が見たって冬柴大臣は天下り先を確保しようとする国交省の役人の立場でしか、ものを言ってないことなど一目瞭然ではないか。まあ民間会社でも社長の足を引っ張る輩はいるものだが、もし勝負に負けたら民間ではまず閑職に飛ばされ人生そこで終りだろう。 
 少なくとも反社長派になる時は、それぐらいの覚悟は民間人でもしているはずだが、 
何でこのとぼけた大臣はクビにならないのだろうか。 
 聞けばこの大臣、旧満州からの引揚げ組だそうだから、同じ境遇の身としてはもう少し肝っ玉が座っていなければおかしいと思うのだが、きっとあの引揚げ時の気持ちを忘れ、役人に媚びる大臣に成り下がったとしか思えない。 
 面従腹背の姿を天下に晒して恥ずかしくないのだろうか。役人の面倒を見たからとて、お役ご免になった時に役人が面倒なんかを見てくれると思っているとしたら、何ともお目出度い人ではある。 
 そう言えばこの人が所属している党の支持者には、株式投資をしている人などはいないとか。だからこの党は投資家にはいくらでも重い税をかけろと主張しているらしい。 
 そこで困った役人たちは何と自民税調、公明党、財務省、金融庁四者それぞれの株式税制案を足して四で割ったとか。 
 だから譲渡益課税は500万円までが10%、あとは20%、配当も百万円までは10%、それ以上は20%、将来は全て20%なんて訳のわからない税制にされてしまった。 
 日本株から外国人はもとより日本人も逃げだすはずである。おかげで年金基金が投資していた日本株も大損。それでいて誰も責任をとったという話は聞いたことがない。 
 昔の政治家や役人には「恥」を他人にかかせることを最も卑怯だという考えが徹底していたが、最近は恥をかくのも人気のうちと考えているようだし、バレでもともとと率先して恥ずかしい行為に走る姿が目立つ。 
 どうせロクな仕事はしてくれないのだから、この際ニートやフリーターなどワーキングプアーと自虐的になっている人たちを役人にして、総入れ替えしてみてはどうだろう。 
 むしろこの連中の方がなまじ欲がないだけいい仕事をするのではないだろうか。 
 指示待ち人種だそうだから、少なくとも言われたことはするだろう。知恵などなまじないほうがいい。 
 面従腹背みたいな難しいことは知りもしないはずだからいい仕事をするのではないか。