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プロフィール
三原淳雄
 

2007年01月10日
三原 淳雄

心根の美しい国民作り
 

 何人かの方が年賀状に「証券税制ではご努力いただきありがとう」と添え書きをしてくださっていた。なんとも嬉しい限りである。 
 昨年末にかけての証券税制論議のなかには、思わず「それが政治家の言うことかよ」と突っ込みを入れたくなる発言も目立ったし、なかには大真面目に「いまの証券税制は金持ち優遇だから即刻廃止」といった相も変らず大衆受けしか考えていない公明党の発言もあった。 
 この政党は信者からの寄付が多いので有名宗教団体系なのだが、信者の多くが株を売却して寄付をしているという事実を忘れているのではないか。株価が上昇してくれれば、その分寄付も増えるとは考えないのだろうか。 
 証券業界にも多数の信者の方が働いているはずだから、いちど首脳部にそのあたりの仕組みをとっくりと説明してあげて欲しいものである。 
 いまどき証券税制を促進型にするのではなく、抑圧型にして重税を課すと考えること自体大変な時代錯誤としか言いようがない。 
 日本企業への日本人投資家の投資を抑制するような税制を導入すれば、結果がどうなるかぐらいは一寸考えれば判るはず。 
 そうでなくとも今年の春には三角合併が可能になる。株価が低ければ当然その企業の時価総額も小さくなるので、実力に較べ低株価の企業はたちまち買収のターゲットとされるだろう。欧米の主要企業の時価総額に較べ、日本の一流企業のそれはおしなべてまだ小さいところが多いので、それこそ俗に言うハゲタカが乱舞することになるだろう。 
 別にハゲタカが出て来たって、出てくるべくして出てくるお膳立てはこちらが作ったのだから、とくに驚くことでもないのだが、そうなるとこの同じ手合いがまた「ハゲタカは怪しからん」なんてことを叫ぶのではないか。 
 まるで漫画である。その政党でそんな発言をしたトップの学歴を調べたら何と天下の東大出身。いったい何を学んできたのやらと頭の中をのぞきたくなった。 
 「金持ち優遇は怪しからん」なんて、いったいどんな金持ちのことを言っているのか判っているのだろうか。日本経済を活性化し成長させていくためには誰かがリスクをとって投資しなければ、発展なんかするわけもないことぐらい子供だってこのごろは習っているご時世なのである。 
 むしろ一番怪しからんのはリスクもとらず寄付もせず、自分のことしか考えていない金持ちを何とかするのが先だろう。 
 個人金融資産のうちまだ5〜600兆円は現預貯金、つまりリスクもとらず動きもせず状態なのだから、この怠けているカネを活性化しなければ日本が活性化するはずもないではないか。金持ちは本来ケチで用心深くて疑い深いと決まっている。 
 この連中のカネを動かすには「こっちの水が甘いぞ」とむしろ勧誘すべきではないのか。幸いカネだけは世界で有数と言われるほど持っているのだから、どうかそのカネを日本のために有効に働かしてください。そのためにお役に立つ税制を準備しましたよ、と言うのが与野党を問わず、明るく楽しく美しい日本を作る近道だぐらいのことを、もう判ってもいいころではないか。 
 夕張市の成人式を手作りで行った子供たちを見て涙が出た。 
 その子供たちのためにと、日本中から230万円もの寄付が集まったとか。優しい人も多いのである。 何とも嬉しい心暖まる話ではないか。 
こうした話をアチコチで聞くことが出来る国にするためにも、もっと志の高い金持ちを作るのが本来の政治の役目だろう。国が税金で集めて民に下しおかれる時代ではない。「美しい国」を作るには「心根の美しい国民」が不可欠の筈。 
 馬鹿のひとつ覚えのような「金持ち優遇は怪しからん」なんて言葉はもう止めようではないか。