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プロフィール
三原淳雄
 

2006年10月04日
三原 淳雄

果たして本当に「大丈夫か」
 

 10月4日は語呂合わせで「投資の日」、その日を軸に証券業協会が全国で開催する講演会シリーズの仙台を担当、10月3日に行ってきた。(10月10日は東京) 
 平日の午後の講演会はいつものことながら大昔の中学生や女学生が中心で、ほんのこの前まで中学生だったと思われる人は少ない。 
 それでも高齢になって投資への関心が高まっているのはそれはそれで大変結構なことだが、本当はもっと若いうちに、出来れば中学生ごろから経済や市場について学んでいればと、我が身も含めていつも反省しきりである。 
 本来高齢になった時には、もう増やすことよりも、これから楽しく如何に有効に使うか、また社会の役に立てる使い道はないかと考えるのが、本来の姿だと思うのだが、まだ充分に増やしてないという不安もあって、講演会に出かけてくるのだろう。 
 今回は珍しく生島ヒロシさんと二人のセット、私と生島さんは日経CNBCでコンビをくんでもう6年間以上も、週末に放映される「マーケット トーク」という番組をやっているが、この二人で講演をするのは初めて、とかくキャスター族と称される人たちは、反マーケット、反金持ち優遇策といった観点の人が多いが、生島さんは正しく伝えることが出来るキャスターを目指している。 
ありがたいことである。 
 早速二人で証券税制キャンペーンを行なったが、聴衆の反応はいまひとつ。 
 現行の証券税制がどんなに有難いものかを体験しているはずなのに、現行の10%から20%になりそうだという危機感に乏しいようだ。「なるようにしかならない」とか「自分が動かずとも誰かやってくれるだろう」と考えているのかも知れないが、配当の税率が倍になれば、その分確実に手取りが減ることが判っていないのではないかと、若干いらいらさせられてもいる。 
 税制改正まで残された時間は少ない。幸い講演会などで発言する機会も貰っているので、少しでも世論が動いてくれるように訴え続けていくしかあるまい。 
 さて、人生に懸念はつきもののようで、また北のお隣りが核実験を行なうとか、飛んでもないことを言い出した。対して日本の世論はまだ静かだが、この種の地政学的リスクに最も敏感なマネーが今後どう反応し、日本の位置関係から判断してリスクを回避する動きになりはしないかと心配である。 
 そこで思い出したのだが、ある時世界でもっともタフだというハワイのコースでゴルフをした時のこと。連れにボールを沢山用意しておくようにと言ったのだが、腕に自信の連れは「いや大丈夫」とたった3個しか持っていない。 
 案の定スタートそうそうに全部無くしてしまった。結局全員で20ヶ以上も無くす破目になったのだが、幸いロストボールを山ほど買い込んでいたのでプレーは出来たのだが、いつも感じることだが日本人には「リスクに備える」という感覚よりも「根拠のない大丈夫」にすがる傾向が強い。「備えあれば憂いなし」と古人も教えているが、持ちつけないカネを持って増やすことばかりを考えていると、思いもかけぬ事態が起きて増やすどころではなく、もともこもなくなるケースも出てくる時代になったことを忘れてはなるまい。証券税制も何とかなると根拠のない楽観で座視して、後で泣くのではないか。小泉・安倍と珍しく世論に後押しされた総理が生まれる時代なのだから、証券税制も大きな世論を起こし、恒久的な安心して投資が出来る税制にしようではないか。