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プロフィール
三原淳雄
 

2006年01月31日
三原 淳雄

反対意見に耳を傾けよう
 

 とかく日本人は悲観論を好む傾向が強いが、一方で底なしとも思えるほど楽天的なところもある。だから世論もしばしば偏り、大きく左右に揺れるし、その騒ぎも一瞬にして忘れ去られてしまうきらいがある。 
 歴史的にも長きにわたって「由らしむべし、知らしめるべからず」の制度に飼い馴らされ自分で考えることに不馴れなせいもあるのだろう。 
 そのためか厄介なことに世論が一方に偏ると、それに反論すると袋叩きにされかねず、反対の意見が出ても潰されてしまうし、主張しようとしてもメディアやマスコミではその場を与えられない風潮も強い。 
 そのため世論も両論併記になり難いのである。 
 今回のライブドア騒ぎなどその典型だろう。あんな企業や兄ちゃんがどうなろうと、日本経済が大きく左右されるはずもないのだが、昨年はいまにも日本を変えてくれそうな改革の旗手として騒ぎ、持ち上げ、いったん塀の向こうに落ちると恥じらいもなく袋叩きにする姿など、日本ならではの風景だろう。 
 だから株式市場も一方通行になる。 
 長らく株になど見向きもせず、むしろ株など持ってはいけない、株や土地がどうなろうとそれは参加者だけのものとして冷ややかだったメディアやマスコミが、一転して恥も外聞もなくディトレーダーを追い回し株の本質を外れた拝金主義を振りまいているし、国民も一気に株ブームに呑み込まれ焦っている姿はどう見ても尋常ではない。 
 何故わが国民はかくも極端から極端へと揺れ動くのであろうか。 
 いまさら言うまでもないが、市場は売りと買いのふたつで成り立っているもの、自分が買いだと思っても売ってくれる人がいなければ買えないし、逆も同じである。全員が同じ考えに立てば市場での売買など成立するはずはないのだから、一方に偏るのではなく常に両方の立場からものを見る必要がある。 
 ところがわが国ではメディアが一斉に一方に振れるし、おまけに反対側の意見は封殺してしまうので、つい国民はそれに乗せられてしまうのだろう。 
 怪しげな会社の株に20万人以上もの人が群がったのにはそれぞれの考えがあってのことだろうが、なかには付和雷同も多かったのではないだろうか。 
 それで損をすると今度は株が悪いと言い出しかねないのかと、そぞろ心配である。 
 それはコンピューターをパチンコ台と同じと錯覚したり、TVがいつも正しいなどという愚かな考えがもたらしたものであり、たまたまある株が悪い経営者に悪用されたという特殊なケースであることを忘れないことだ。 
「他山の石」という言葉もある。いまこそ正気に返って、日本を支え発展させている企業を応援するのが、株式投資の本質であることを学ぶべきだろう。