4〜6月のGDPが発表された。
1%のプラスは予想のほぼ上限だが、その内容がいまいちというのが正直な感想だろう。
つまりまるでモグラ叩きのように前期プラスだった部門が今回はマイナス。
前期マイナスだった部門が今回はプラス。
相場の言葉で言えば各部門で往って来いという状況である。
もちろんマイナスよりプラスにこしたことはないが、ここで気になるのが堺屋経企庁長官のスタンスの変わりようである。
小渕さんのころは結構威勢よく例の胎動発言なども含めて、なかなかやってくれるではないかと声援を送っていたが、森政権になってから評論家どころか、解説者になってしまった感がある。
野球でも評論家はさまざまな提言もするし、場合によっては再び現場に復帰するものだが、解説者は目先のゲームの現象を喋っているだけ。
今回のGDP発表に際してのコメントは、まるでかつての勢いが感じられないのはどうしたのだろう。
宮沢大蔵,亀井政調会長と言ったうるさ型を横目に見ながら、補正がらみでがんじがらめになってしまったのだろうか。
幸い民間企業の頑張りで今期の収益は大幅に改善されることが確実視されているのだから、この民間の頑張りを永続させるためにはどうするべきかについて、歯切れの良いコメントが欲しいものである。
こちらが出ればあちらがへこみといった形の今回のGDPのように、あちらを立てればこちらが立たずと、妙に政府や与党の動きを気にしているように思えてならないのである。
アメリカの当局者がしばしば用いる言葉に「サステナブル」がある。
ゼロ金利解除で揺れはじめた日本の景気をサステナブルなものにするには何が必要かについて、ぜひ大声を出してみては如何だろう。
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